2024年5月7日火曜日

キャリア教育って何?(5)

 前回、つながる力の大切さに触れました。

その力は、特別な時間を使ってつけるのではないという話をしてみたいと思います。

国語や数学には、もちろん教科の目標があります。

将来、日常生活を快適に送るには説明書を読んで理解する力や、論理的に考える力は大切ですから。

そこを無視してのキャリア教育はあり得ません。

しかし、教科指導の中でも、「つながる大切さ」を実感させられます。


つながる、人に合わせる、互いに協力する


例えば、音楽の合奏

様々な楽器に分かれて、音を出す回数も違います。

ずっと主旋律を奏でるピアノや管楽器

たまにしか登場しないシンバル(ドボルザークの新世界では1回だけ)

頻度にかかわらず、それぞれの楽器がないと表現できないものがあります。

それぞれの役割を果たしてこそ得られる心地よさ

合わせることが広げる可能性

それを経験させずに、単に演奏だけでは勿体ない。


体育も同じ

最近はやりのダンスも

心を合わせること、つなげることで素敵なパフォーマンスが実現できます。

単に、振りの良しあしだけではないですよね。


理科の実験だって

役割を分担しながら物事を進めていくことを体験していく

火をつける人、記録を取る人、実験具を整理したり洗浄する人

実験で学ぶ本来の学習の目標もありますが、キャリア教育の視点があれば

生徒への声掛けも違ってきそうです。


ここを意識するかどうかで、子どもをどう育みたいかが変わるはず


だからこそ、人間関係を作る力を日常の指導でも大切にしなければならないと考えています。


今回はここまでにします。


次回は、自己理解・自己管理の力について触れてみます。



2024年5月2日木曜日

キャリア教育って何(4)

 前回、キャリア教育は、将来の自分らしい生き方の実現につながる教育と説明しました。

そのために必要な力を4つに分けています。

全部が同じだけ重要かどうかは、子どもの実態によって違いますが、

ここでは一つ目の

人間関係形成・社会形成能力

を取り上げてみます。


 コロナ禍以降、在宅ワークや遠隔会議などが広がっています。

技術の進展で、これまでと違う形で人との関りができるようにもなりました。

 しかし、孤業は基本的には難しく、仕事をする上でチーム力が必ず必要です。

どんなに力がある人も、一人でできることは限られていますし、一人で思い浮かぶアイディアは偏(かたよ)るはずだから、、、。

多様な考え方や価値観を受け入れ、逆に自分のそれを他者に働きかけていくことでチーム力が上がり、働きやすいコミュニティを作ることにもつながります。

学校でも同じです。

気の合う人や合わない人がいて当然

しかし、それを拒否するのではなく、お互いの着地点を見つけていくことがとても大切です。

学生時代に人間関係を上手に作れない人が、就職して、年齢も経験も違う集団で上手くやるのは難しいはず。

だからこそ、学校時代の人間関係のトラブルは財産になるかもしれません。

すぐに親に頼むのか

友人に相談するのか

先生に相談するか

自分で相手の考えをしっかり聞いて、自分の考えを伝えるか

子供なりに考えて解決に動いて問題を整理し、人間関係を円滑にできた経験はきっと未来に生きるはずです。

もちろん、命や人権にかかわることは大人が体を張って守らないといけませんが、ちょっとしたトラブルは、子どもを成長させるチャンスでもあるはずです。

 しかし、これを先生だけが口を酸っぱくして言い続けても、腑に落ちないこともあります。

だからこそ、日向市では「よのなか先生」に、働く上での人とのつながりの大切さに触れてもらおうと思っているのです。

単に仕事の紹介ではなく、仕事をしていく上でのチーム力やチームに働きかける力の大切さを連打してもらいたいのです。

キャリア教育で大切にしたい力を他にもありますが、それらも連打していかなければなりまん。

この力は、国語や数学のように点数には表せませんが、生き抜くためには必須だからです。


この力は、日常の学校での勉強でつけられるはずなのですが、

それについては次回をお待ちください。


今回はここまでにします。

2024年5月1日水曜日

キャリア教育って何?(3)

学校では、皆さんがご存じのように教科と呼ばれるものがあります。

国語や算数・数学、理科、社会に英語、美術や音楽や家庭や技術、そして体育など。

最近はそれに加えて、特別な教科として道徳や総合的な学習も。

前者は5段階や3段階で評価をし、後者は一人一人の学びの姿をとらえて文章で評価をします。

これらは、通知表や成績表で保護者の方がよく目にするものです。


しかし、学校では通知表に登場しないけれども、社会の要請を受けて様々な大切な教育が行われています。

人権同和教育、小中一貫教育、消費者教育、環境教育、性教育、主権者教育、最近は癌(がん)教育も。

これらは「教育」という名がついていますが、教科とは違い、学校の教育活動全体で行われるものです。

例えば人権教育

この教育は特設の時間にだけ行うものではなく、国語や算数でも行われるものです。

国語や算数の時間でも、友達の意見を尊重したり、自分の考えを正直に表現できるのはとても大切なことだからです。


そして、キャリア教育も全教育活動で行われる大切な教育です。

キャリア教育は、文部科学省が言うには

「社会的・職業的自立の基盤となる能力や態度の育成を通して、自分らしい生き方の実現を促す教育」

です。(ん-、分かりづらいかも・・・)


何はともあれ、将来の自分らしい生き方の実現につながる教育ですから、大切なのは間違いありません。

次回は、そのためにどんな力を育てようとしているのかに触れていきます。


 今回はここまでにします。

2024年4月30日火曜日

キャリア教育って何?(2)

 親にとって、我が子が家に帰ってダラダラしていて勉強を始めないと心配になります。

「宿題はやったの?」

「テストが近いよ!」

自分の心配が口に出てしまうのは愛情があるためです。

しかし、統計によると親が口出したときにやる気スイッチが入るお子さんは珍しいです。

たいていは、

「今からするはずっだのに」

「その言葉でやる気がなくなった」

と言われるのが関の山です。


どんな名馬でも、のどが渇いていないと水を飲みません。

のどを乾かせるには、小屋から出して運動させなければなりません。


子供たちも同じ

乾いていないのに(学びの渇き)、勉強しろと言われても、勉強するわけがないのです。

やったとしても何かを身に着けるための勉強ではなく、事実を作るための作業です。

せっかくの学生時代、ただの作業のために時間を浪費させるのはもったいない話です。


だからこそ、学びの渇きが必要なのです。

キャリア教育では、未来への夢や道筋を考えます。

時代は変わったけれども、全く勉強せずにそこにたどり着けるはずもありません。

もちろん、夢は変化しますし、なりたい自分も変わるでしょう。

全員が大谷翔平になれるはずはありませんから。


しかし、未来を見つめて、今努力する糧にはなるはずです。


学ぶ意味を考えさせながら、生き抜く力を育む

それがキャリア教育なのです。


今回はここまでにします。

キャリア教育って何?(1)

何時の頃からか、横文字が肩で風を切って闊歩(かっぽ)しています。
その傾向は、パソコンやスマホが便利になるにつれて加速している気がします。
しかも、飛び交う用語は分からないものだらけです。 
「パソコンにキャッシュが残っている」 パソコンにお金が残っているの?
「プロトコル」 プロのトコルさんのこと?
「サーバー」 レシーバーの反対の事?
次々に出てくる専門用語に四苦八苦です。
(専門用語ではなく一般常識用語かもしれませんが、、、)

そして、「キャリア教育」
私たちは、子ども達の未来づくりのために、このキャリア教育を推進しているのですが、市民の皆様のご理解やご協力を頂けるよう、この横文字「キャリア教育」を嚙み砕いてお伝えしていきます。

先輩方(年齢はご想像にお任せします)に「キャリア教育」と言うと、まず最初にイメージされるのが、難しい国家試験を突破した政府のキャリア官僚のようです。
しかし、それは違います。

キャリア教育の対象は、全ての子供なのです。
キャリアは、語源でいえば馬車の轍(わだち)、これまでにつけた歩みの跡。
言い換えればこれまでの自分の実績です。
しかし、それだけでは単なる過去の振り返りです。
私たちが進めようとしているのは、過去の自分を振り返りながら、今と未来の自分の轍を考える教育です。

もちろん、国語や算数・数学も大切。
それと、キャリア教育にどんな関係があるのか、それは次回にお伝えします。

今回は、ここまでにします。





2024年4月23日火曜日

新メンバーでスタート ~日向市キャリア教育支援センター~

日向市キャリア教育支援センターの陣容が変わりました。

新しい体制で、これまで以上に日向の子供たちの未来づくりを支えます。

そのためには、様々な分野で活躍している郷土の大人達に出会い、多様な価値観に触れさせたいと思っています。

いろんな魅力的な大人がいます。

 郷土をぐいぐいと引っ張るリーダーさん

 寡黙だけれど確かな腕で仕上げる製品は超一流の職人さん

 誠実で必ず約束を守り組織を支える社員さん

 コミュニケーション力抜群で人と人をつなげる達人さん

 愛情たっぷりで子供を育む保育園や幼稚園の先生方

 市民の食を支える皆さん

 暮らしを便利にしたり快適にしたりする皆さん

わが町にはそんな大人がいっぱいいます。

だからこそ、

「日向の大人はみな子供たちの先生」

というキャッチフレーズを掲げているのです。


新聞では、少母化問題が取り上げられ、県内の市町村は軒並み、消滅の警告を受けています。


豊かさや幸せは、人それぞれのはず。

子供たちに、それを多くの大人から感じ取ってもらいたい。


未来の予測はできないけれど、未来の主人公は予測できる。

それは、目の前の子供たち


そんな思いをもって、令和6年度を始めました。